要介護者の視点を持つことが大事

介護の仕事をする上で大切なことと言えば、要介護者の視点を持つことです。

入浴や食事といった介助にしても、要介護者によって望む支援や方法は異なるのではないでしょうか。

要介護者から文句や意見が出ないからといって、良しとしていては不十分です。

介護をしてもらっているという負い目を感じていれば、少しくらいの不満は飲み込むでしょうし、意見を言っても聞いてもらえないと諦めていれば、わざわざ声を上げることもないでしょう。

要介護者と介護者の認識に差があるほど、問題点を見つけることは困難になるので注意が必要です。

また、介護者の視点で仕事を捉えてしまうと、多くの要介護者が対象になるので仕事の効率化にばかり目が行ってしまいます。

ですが介護の仕事は、寧ろ、一人一人の要介護者に対し、どれだけ丁寧な対応が出来るかが大切になります。

多くの人にとって好ましい方法だとしても、全員に受け入れられるとは限りません。

不快に思う人もいれば、他の方法を望む人もいるはずです。

しかし、少数派の意見ほど見過ごしてしまうことも多いので、注意しましょう。

要介護者からの訴えを待つのではなく、介護者がしっかりと要介護者の希望を把握することが欠かせません。

なお、仕事をする上では、個人よりも全体を優先して動かないといけないことも多いです。

人手が足りなかったり、時間に追われていたりといったことになれば、余裕がなく、要介護者一人一人と向き合うことは難しくなります。

しかし、介護の仕事は、要介護者をサポートするためのものなので、要介護者をないがしろにしては意味がありません。

要介護者の視点を持ち、一人一人に合わせた対応を心掛けることが大切です。